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興味深いブログ3つ

みなさん、こんにちは。

深い眠り計画」は不発に終わったようである。例のオーストラリア人夫婦の情報はガセネタだったということだろう(どうやらこの夫婦はずっとこういう警告を出し続けているようである)。

しかしながら、メキシコ湾石油流出の現実は依然として変わっていないか、むしろ悪化しているために、大爆発がなかったといって、状況が改善しているわけではないから、危険地域であることは変わらない。ずっと注意しておく必要があるだろう。

さて、今回は、最近偶然何かの折に見つけた、気になるブログをいくつか紹介しておこう。

まず1つ目は、「なかやまきんに君、体が細くなりまるで別人に…何を聞いても「アメリカは恐ろしいところだ」と言うのみ」である。
私もアメリカ留学経験者だが、普通、人が留学してもそれほど人格的に変化することはない。自分は自分。どこへ行こうが、何をしようがそんなに人が変わるということはない。しかし、きんに君はかなり変化したようである。もしこれが本当なら吉本は問題を悪化させる前に何か手を打つべきだろう。

2つ目は、「きくちゆみのブログとポッドキャスト」 である。この中に掲示されていた以下のYouTube番組は非常に興味深い。北野たけしの番組である。1から11まである。

9.11テロ 巨大すぎる陰謀の陰にひそむ7つの疑惑


この番組自体は、命がけでブッシュの疑惑を研究している人々の意見や根拠を紹介しているだけである。そうやって人々の興味本位を利用してお金儲けにする番組の典型である。ワールドカップサッカーが始まれば、にわかサッカーファンになり、サッカー通を演じて、日当たったの2万円でワールドカップを戦っている日本代表を尻目に、一時間番組内に張り付いていれば、何十万円から何百万円ももらう。海外の「陰謀論」ブームになれば、今度はにわか陰謀論者になり、命がけで告発したり裁判している人々を尻目に高額の出演料をもらう。そういう芸能人の典型的なやりかたの1つである。(北野たけしや所ジョージ、みのもんたや鶴べいやスマップの中居に代表される、こういう人々のこういうことができる精神状態というのはこれこそ一種の病気だろう。)しかしながら、そこで自説の根拠を紹介している海外の人々の意見そのものには非常に興味深いものがある。

3つ目は、新興衰退国ニッポン:確実に日本が滅びていますに紹介されていたものだが、慶応大学教授の金子勝氏の「新興衰退国ニッポン:確実に日本が滅びています」である。
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この記事にある、金子氏の考え方は非常に興味深い。というのも、経済学者ということらしいが、最近のネットワーク理論やカオス理論や複雑系理論、さらには非線形理論や非還元論的科学の問題がかなり分かりやすく紹介されているからである。

私自身、原子論に代表される還元論では生命現象は理解不能。だから、非還元論的なアプローチでどんなやり方ならそれが可能かずっと調べて来ているからである。それゆえ、金子勝氏のこの見方にはかなり共感するものが多い。

特に以下の部分が私個人の見解にかなり近いのでここに引用させてもらおう。

私たちに共通する問題意識は、「複雑で動くモノ」を分析することが先端科学の課題だということです。そして、これまでのように要素還元主義(自然科学)や方法論的個人主義(社会科学)を前提に、原子分子レベルや個人の効用に還元していけば、全体が分かるのだという考え方をいったん捨てないかぎり、この先端的課題は解けないということです。

まさにその通りである。さらに以下の部分は特に私は興味を引かれた。

いまや大胆な発想の転換が必要とされています。

膨大化する情報大爆発のこの時代に、個人が世界の全てを知ることはできません。科学に対して謙虚な気持ちに立ち返ると、いきなり大所高所にたって世界同時多発的なリスクの時代を論じるのではなく、むしろ逆に、子供の甲状腺の腫れ物のような、異常事例へのほんの小さな「気づき」のようなものから出発する思考法が必要となります。

それは、特異で極端な現実、通常は統計学のはずれの5%として除外されてしまうような異常事例を重視することを意味します。20世紀的な統計理論の常識とは全く逆の発想です。この統計学のはずれの5%の窓から、実は全体を動かすメカニズムの姿を覗けるはずだと考えるのです。

というのも、そもそも私がこのブログで非常に変わったこと、異端な意見や事実、一見あり得ない話、こうした特異な現象、特異な情報を取り上げて来た、私の個人的観点がまさしくそこで金子勝氏が言っていることと重なっているからである。

これは、科学の世界ではいわゆる「バタフライ効果」と呼ばれているものである。「風が吹けば桶屋が儲かる」とか、「南米で蝶がはばたくと、北米でハリケーンになる」とか、さまざまな例えで表現される現象である。大きな物事は日常に埋没している一見見逃されそうなことがらから始まるということがよくあるのである。それゆえ、どこぞのクレージーな人の話でも少しは耳を傾けなくてはならない。それを高所から一刀両断してはいけないのである。

まあ、科学者でない皆さんはあまりご存じないかもしれないが、それでは、量的社会学、量的遺伝学、量的行動力学、量的統計学などという「量的〜〜学」という学問領域の内容は(多くはあまり知られていないが)は理解できないのである。実は、ワクチンにせよ、どんな薬にせよ、ケムトレイルにせよ、こういったものはこの量的統計学の原理を利用しているのである。

たとえば、ある薬に何かの効果と副作用の害毒があるとする。仮に有効成分は70%、有害成分の副作用は0.1%としよう。だれに効果が出るか分からないが、この薬を使った人たちのうちの70%には効果が出る。しかし、その一方でこの薬の副作用はこれまただれか分からないが0.1%の人々に重篤な危機的状況を生むということである。つまり、大半の人々には特に問題ないかもしれないが、運の悪いごくわずかの人々には極めて危険が伴うということである。

もしこの薬が抗うつ剤であり、その副作用が犯罪や自殺を起こすものであるとすれば、この意味がどういうものか分かるだろう。大半の人にはうつ病のいい薬になるかもしれないが、それがだれかを特定できないが、ごくわずかの人には実に危ない薬となるわけである。もしそれがガーダシルの子宮頸癌ワクチンであれば、大半の女性には普通のワクチンかもしれないが、一部の人々には副作用として不妊や癌化などが起こるかもしれないというわけである。もしそれがケムトレイルであれば、大半の人にはホコリかもしれないが、一部の感受性の高い人々には重篤なアレルゲンになるかもしれない、ということである。

昔から存在する自然成分の物質であれば、この副作用部分はよく知られていたり、あまりなかったりする。しかし、新薬の場合、新製造の新規な薬の場合には、この副作用部分がほとんど知られていない。なぜなら製薬会社は最初は有効性ばかりを調べるからである。さもなくば薬として認可されない。

ところが、今の還元論主義的科学の方法では、このごくわずかな異常や危険の部分、つまり特異現象の部分をあまり考えないという傾向が強い。なぜなら、還元論という原子論的見方では、今自分が着目している部分だけにうまく作用できるという仮定から出発するからである。部分が全体、全体が部分に関係するかということは、そういう効果は小さいと考えて無視するわけである。つまり、いわゆる摂動論という考え方である。この摂動論は線形系で還元論的なシステムでしかなり立たない。

そういうわけで、この従来の科学の方法に基づく現代社会では、
ところが、厄介なのは、この異常事態の見逃しをエビデンス・サイエンス(実証科学)が正当化する場合があるという点です。これには計量経済学も含まれます。もちろん、計量経済学の有効性全体を否定するつもりはありませんが、その過信には大きな落とし穴があります。それは、非線形的変化の前兆として起きる異常事態をデータ的な裏づけのない「非科学的」な主張であるとして斥ける傾向を生むからです。そして「実証された」時には、すでに取り返しのつかない不可逆な事態に陥ってしまうのです。

システムを揺るがすようなリスクが頻発すると、こうした事態がしばしば引き起こされます。たとえば、1986年に起きたチェルノブイリ原発事故の後、通常100万人の子供に1人しか発症しないはずの小児甲状腺ガンが4000人以上の子供に発生したにもかかわらず、「証拠はない」とされ放置されました。ロシア政府もIEAE(国際原子力機関)も、自らを正当化するために、この実証科学の「成果」を利用しました。

原発事故の影響であることが認められたのは、事故から20年たった2005年のことでした。放射能に汚染された牧草を食べた牛のミルクを飲んだ乳幼児が、甲状腺ガンにかかったのです。食物連鎖によってリスクが広がってしまう事例は、水俣病でもあったことです。実証された時は、すべては後の祭りでした。

実は、確率論を利用した金融工学も同じ落とし穴にはまりました。低所得者向けの危ないサブプライム・ローンを証券化し、それをさらに切り刻んで他の証券と組み合わせて、リスクを薄めた債務担保証券(CDO)を作り出しました。実際にはバブルが崩壊すると、それが取り返しのつかない世界金融危機をもたらしてしまったのです。そう、工場排水を薄めて有機水銀の濃度を引き下げれば、問題は発生しないとした水俣病のケースとそっくりです。

格差問題が発生した初期でも、若い世代の雇用が破壊され始めていましたが、格差はあくまでも高齢化がもたらしたものだという主張が繰り返されました。若い世代での格差が証明された時は後の祭り。日本では新卒一括採用が一般的であるために、ロストジェネレーションは回復不能なほどの被害を被ってしまいました。

というようなことが起こるわけである。

これまで通りの科学の考え方だけが唯一のもので、それ以外にない。還元論がもっとも最先端のやり方だなどと未だに信じているから、物事を論じる際にはその物事の部分だけを取り出して考察するという還元論的手法、原子論的発想だけでことはすむと考えてしまうわけである。

こういう考え方に染まっていると、例のオーストラリア人夫婦の場合であれば、その夫婦だけがクレージーだ、統合失調症だというような認識に導かれてしまうのである。そもそもどうしてそういう夫婦が出て来るのか、どうしてそういうメッセージがやって来たのか、どこからそういう情報が届いたのか。大きなネットワークの中の一部としてその夫婦の姿があるのに違いないが、そういう背景は分離できるものと還元論では考えるからである。したがって、この世界のような複雑系の世界では、一見異端に見える夫婦の行動の中にその背景全体が映り込んでいるのではないか、と考える見方を持たないとシステム全体の謎は永久に理解できないのである。

いやー、金子勝さん、なかなか良い学者さんのようですナ。

  by Kikidoblog | 2010-07-13 12:28 | 人物

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