多極化する時代に凋落する「三極委員会」1:盛者必衰の理を現し始めた?

みなさん、こんにちは。

いよいよ「ゴールデンウィーク」に入ったが、電通/博報堂が命名した、いわゆる「B層」という人々は、この連休中にいかに金を使うか、いかに遊び回るか、いかに楽しむかだけに関心あるのだろう。それ自体は必ずしも悪くはないが、関東や福島近辺の人々が自分の身体を除染しないまま日本全国歩き回ればまわるほど、邪悪の放射性物質もまた飛び回るという、負の連鎖、死の連鎖が生じかねないということになる。だから、旅行する前には、「身体も除染、車も除染、服装も除染」と除染あるのみ。それがこれからの放射性時代のエチケットとなることだろう。

さて、そんな中、阿修羅に非常に興味深い記事が紹介されていたので、それをここにもメモしておこう。
多極化する時代に凋落する「三極委員会」
元記事:「日々担々」資料ブログ、多極化する時代に凋落する「三極委員会」

この元記事は以下のものらしい。

SNSI(副島国家戦略研究所)研究員 中田安彦
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多極化する時代に凋落する「三極委員会」(前)

 台頭する中国、多極化する世界構造という実態をますます見せつけられたイベントが、4月21日、22日の2日間、この東京で開催されていたので、それを報告したい。

 3年か4年おきに、東京・霊南坂のアメリカ大使館前にある老舗ホテル「ホテルオークラ別館」では、日本、アメリカ、欧州の政治家、財界人、知的エリートが一堂に会する「日米欧三極委員会(トライラテラル・コミッション)」

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というイベント

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が開催される。日米欧の先進経済国の三極が世界の今後の秩序を話し合おうということで、1973年から開催されている国際会合だ。

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 このイベントは、75年に始まった先進国首脳会議(サミット)にも大きなインスピレーションを与えたと言われ、80年代には中曽根康弘首相、90年代に入ると細川護煕首相、野党であった新生党の羽田孜元首相、現在も自民党のリベラル派のご意見番的存在となっている加藤紘一元外務大臣らが発言し、その発言内容は時折、記事になってきた。

 私が知る限り、この会合についていちはやく記事にしたのは、あのジャーナリストの田原総一朗氏で、『日本のパワーエリート』(光文社・カッパ)である。この本のなかでは当時若手ジャーナリストだった田原氏は、「世界を動かす経済マフィアの組織」としてこの三極委員会を取り上げている。時は大平内閣の時代、現在のTPP(環太平洋経済連携協定)のひな形とも言われる「環太平洋経済構想」が打ち出され、オイルショック後の新しい世界秩序に日本が主体的に関与していくべきという声も上がっていた時代だ。

 田原氏は、三極委員会(当時は日米欧委員会と呼ばれていた)と並び、「ビルダーバーグ会議」を経済・金融マフィアの集う2大会合と呼んでいる。今ではこれに、スイスで開催される「世界経済フォーラム(ダヴォス会議)」を加えてもいいだろう。
 世界のパワーエリートたちは、ダヴォス会議、三極委員会、ビルダーバーグ会議と3つの会合を日米欧のいずれかの都市にあるホテルや避暑地で繰り返し、「世界経営」のブレインストーミングを行なってきた。これが1945年から2000年くらいまでの世界の動きをある程度実質的に決めていたと言っていい。

 これらの会合のうち、ダヴォス会議以外の2つの会合に共に深く関与してきたのが、"世界金融マフィアの総帥"とも一時は呼ばれた、デイヴィッド・ロックフェラー元チェース・マンハッタン銀行頭取

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であり、ヘンリー・キッシンジャー元国務長官

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ズビグネフ・ブレジンスキー元大統領補佐官

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といった人々であった。
 3つの会議のうち、もともと一番最初に開催されていたのがビルダーバーグ会議で、これはオランダの開催地のホテルの名称からこう呼ばれるようになった。主催者はオランダのベアトリックス女王の一族であり、米国財界の名家であったロックフェラー家や、イタリアの自動車メーカーのフィアットを率いてきたアニェリ家が主体的に関与し、時にロスチャイルド家なども巻き込んで、戦後ヨーロッパ復興と欧州共同体の礎を築いたわけである。
 ビルダーバーグは白人・キリスト教という共通項を持ち、ヨーロッパ統合運動という共通目標を抱いた財界人や政治家の集まりで、冗談ではなく本当にここからヨーロッパ経済共同体(現在の欧州連合)が生まれたのである。ソ連という異なる政治・経済体制の浸食から西側世界を守るために、アメリカが欧州統合を支援したということである。
 日本も、当初はロックフェラーの計らいでこのビルダーバーグ会議に参加するはずだったが、戦争のわだかまわりもあって欧州側が難色を示したため、ロックフェラーが欧州の有志と日本の政財界を抱き込んで新しく始めたのが三極委員会であるが、そのためにビルダーバーグとメンバーは大きくかぶっている。

 日本側で創設に携わったのは、政治家では宮沢喜一元蔵相であり、大平内閣の大来佐武郎外務大臣といった政治家、そしてこの三極委員会の開催日の一週間前にガンで死去した山本正・日本国際交流センター理事長である。近年は明石康氏、小和田恒氏、緒方貞子氏といったソフトな「人間の安全保障」という外務省系の元官僚やNGOトップや、外務省の田中均・外務事務次官、川口順子元外相らが参加者である。この人々は皆、"山本正"という人に見込まれた人たちだ。

 今年はちょうど前回の09年から3年目ということもあり、東京で年次総会が開催されることになっていた。ただ、基本的にマスコミはここ最近はこの三極委員会について大きく報じたりはしない。ただ、ホテルオークラの別館の地下で開催されることは恒例になっていたので、私は数回前から独自に会場での取材を行なっていた。今回は、ジャーナリストの岩上安身氏が率いるメディア集団IWJの協力を得て、実際に会合の一部をカメラで撮影する取材に成功した。
 とはいえ、"マフィアの会合"といっても田原氏が言うようなおどろおどろしいものではないし、ましてや一部の陰謀論者が言うような世界支配の密謀をめぐらせている組織ではない。ただ、言えることは、参加者の顔ぶれが一線で活躍する次のリーダーたちであり、欧米の多国籍企業のCEOたちやシンクタンクの研究員たちであるということだ。

 そのような意思決定の現場に近い人々が「三人寄れば文殊の知恵」どころか、120人も集まり数日にわたって、安全保障、経済、金融の分野で議論を行なう。その議論は一部を除いては非公開であり、会場では英語のみで議論が行なわれる。しかも、参加者の座席割は毎回異なっており、何度も参加する参加者は毎回別の分野のエキスパートと席を共にする。そのような状況であれば、日米欧の先進国の勢いが新興国よりもあった時には、当然、政策や企業方針にその議論の中身は反映される。その意味では、世界の秩序に確実に影響を与えていたのである。

 学術会議ではあるが、過去には2000年に、当時、新生銀行買収が話題になっていたハゲタカファンドのリップルウッドのオーナーであるティモシー・コリンズ

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が参加し、その新生銀行の株主には三極委員会メンバーが多数参加していた。今回の会合でも、セッションのなかには、経済同友会代表幹事の長谷川閑史氏(武田薬品代表取締役)

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ほか、TPPを熱心に推進する新浪剛史氏(ローソン社長)

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や、山本正氏との縁戚関係にある投資家の渋澤健氏が参加するものもあった。渋沢栄一一族は戦前から米国との人的交流が深かった。

 会合のイメージを掴みやすくするために、今年の三極委員会の日程について、当日配布の資料から抜書きしてみる。

 まず、現役大臣の古川元久・国家戦略担当大臣

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と自民党の次期首相候補とも言われる林芳正・参議院議員

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が日本の政治について議論するセッションが初日の一番最初にあり、その司会を務めたのが、小泉進次郎氏をコロンビア大学留学時に指導したほか、自民党や旧社会党にも人脈を持つ、ジェラルド・カーティス教授

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であった。田中角栄失脚後、カーティスは日本の政界に保守・左翼を問わずに人脈を持っており、CIAにも情報を提供していたことはよく知られている。
 また、初日にはゴールドマン・サックス証券副会長の杉崎重光

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北山禎介・三井住友銀行会長(同友会副代表幹事)、

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2日目には前出の新浪、長谷川といった財界人が登壇しているが、経歴を見ると同友会系が多く、いずれもTPP推進によって利益を得る立場にある。TPPはアメリカ財界と日本の財界の合作であり、こういった国際会議で非公式に浸透するように進んでいることがよくわかる人選だと言えるだろう。ゴールドマンというと、竹中平蔵氏、西川善文氏といった郵政民営化の際に名前が挙がった人々とのつながりがどうしても連想される。

 その他、尖閣諸島問題とも密接に関わる、東南アジアと中国が関わる南シナ海の領有権問題のセッションもあった。アメリカとしてはオバマ政権も共和党のロムニー候補もアフガニスタンに割いていた米軍資源を、今度は東アジア、東南アジアに配分するという「アジア回帰」の宣言を昨年秋のAPECで行なったばかりである。このソフトな対中牽制は、TPPとあわせて、アメリカの超党派のアジア戦略のコンセンサスであると言える。
注:写真は大幅に追加した。
(つづく)
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  by KiKidoblog | 2012-04-29 21:03 | コンスピラシー

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