「空想科学私小説家顛末記」発見2:「サイレントクイーン」、本は出ないの?

人の双対性

保江邦夫博士:処女作、空想科学私小説「サイレントクイーン」
井口和基博士:処女作、社会分析論「日本社会の構造的問題とその解決の方向」


みなさん、こんにちは。

「空想科学私小説家顛末記」発見:「中性子星は意識を持つか?」
の続きである。

最後のおまけに保江博士の処女作「サイレントクイーン」を追加した。これである。
サイレントクウィーン
e0171614_11124323.jpg

最先端の科学研究に携わっている科学者が、少しだけ想像力(サスペンス)と遊び心(ロマンス)を取り入れることによって誕生した、全く新しいエンターテインメント小説--空想科学私小説--なのです。

 最後まで読んだあなたは、いつの間にか最先端科学研究の虜になっていることでしょう。

 まさに、事実は小説より奇なり!


目次

  ファントムメール
  オーロラを聞く
  一通の手紙
  緊急共同コミュニケ
  脳の青写真
  白色矮星
  中性子星の意識
  光る眼
  謎の天体物理学者
  変性意識状態アルタードステート
  ピラミッドに隠された真実
  ピラミッドに隠された真実
  神々の脳波
  王室科学顧問アーサー卿のたくらみ
  美しき妃の憂い
  魂の抜け殻
  狂気の科学者
  隠された真実
  マザー・カミオカンデ
  水に光る人工頭脳
  私信
  再会
  帰還そして旅立ち


■著者紹介
著者竹久おさむは現役の物理学者。
大学で教鞭を取る傍ら、随筆や一般向けの科学啓蒙書を執筆している。
理論武術家としての活動もある。

立ち読み
e0171614_11185834.png
(実はこれこそ、保江邦夫博士の正真正銘の処女作だったのだ!)


この紹介サイトの最後に「抜粋」があった。これが面白いので、これをメモしておこう。以下のものである。
● 美しき妃の憂い

 カナディアンロッキーの麓で育ったケン・モーギー中佐にとって、英国海軍の軍人とはいっても王室付きの情報部員の身分は退屈極まりないものだった。
 王室の面々が出席する会合やパーティーのすべてに同席し、密かに接近を試みようとしている人物に目を光らせる。本来の任務は緊張感あるものだが、ソビエト連邦が崩壊してからは、そんな人物も形を潜めていた。
 徐々に任務は形式化し、いつしか王室を含むイギリス社交界の中に埋もれていく自分を見いだすことが多くなっていた。
 軍人にしては繊細で物静かな美青年が、既にマスコミから執拗に狙われ始めていた英国王室で初めて民間から迎えられた皇太子妃プリンセス・エリカの心の割れ目を塞ぎはじめるのに、さほど時間はかからなかった。
 立場上、さほどパパラッチの連中にマークされることもなく、深夜の蔵書室で妃に請われるままに巷で話題の本を解説したこともあった。
 民衆の絶大な支持を得ていたエリカ妃を将来の女王陛下に望む世論は大きかった。そのため、秘密裏に英国王室に伝わる、血筋のない皇太子妃から英国女王に即位するために必要とされる秘儀参入を課せられていた時期であった。
 妃は好んでプラトンやニーチェの著作を読んでいたが、想像すらすることのできない秘儀を前に、精神的なストレスに見まわれていた。
 古代の王室において、今日ストーンヘンジと呼ばれている巨大な円環状に並べられた巨石群を頂きに持つなだらかな円錐型の丘で行われた秘儀だが、現代では話題にのぼることもない。ましてや、一般の家庭で育ったエリカ妃にとって、そのような秘儀の存在を知らされたこと自体が晴天の霹靂だった。
 一度だけ侍従長から聞いたことは、現代の秘儀は何やら極めて科学的なものらしく、その最高責任者は現女王の特命を帯びたアーサー卿パインローズ博士だということだ。
 モーギー中佐は、皇太子妃が見つけてきたアーサー卿の最新刊「皇帝の高貴な魂」を読みながら解説したことがあった。秘儀参入のことなどまったく知らなかったモーギーは、物理学の学位を持つ経歴にものをいわせ、進化論の意味づけを展開するアーサー卿の主張に対する反論までもエリカ妃に説いて聞かせたのだ。
 だが、盗聴されていたその会話を録音したテープが王室科学顧問のアーサー卿の手に届くやいなや、不埒にも皇太子妃をたぶらかそうとして近づいた英国海軍の軍人にあるまじき好色な男という情報がマスコミに流され、皇太子妃がモーギー中佐をかばう発言をしたことから逆に妃の貞節さえ疑われるという事態になっていった。
 王室カトリック顧問であったドゥ・ロービエ枢機卿がモーギー中佐の遠縁であったこともあり、上層部は中佐をスリランカにある海軍補給省の出先機関に配属させるということで解決を図った。
 しかし、残されたプリンセス・エリカは心を閉ざしていった。
 信頼できる唯一の身近な男性によって様々な問題点が指摘されたアーサー卿の手になる秘儀に参入しなければ英国女王になれないというのであれば、喜んで王室を出ていこう。
 そう心に決めた妃は、真情をしたためた文をドゥ・ロービエ枢機卿に託し、必要以上にマスコミを賑わせながら、奔放な生き様を演じ始めていた。
 だが、このことが災いし、英国王室は国民から非難されることとなった。
 このままでは、長く続いた王室のよき法灯を継ぐ新しい女王陛下を迎えることもできない。危機感をつのらせた王室会議は、エリカ皇太子妃を拉致してまでも、現代の秘儀に参入させる計画を企てた。
 すべては大英帝国繁栄の要、英国王室の真の血筋を守るためだった。
 皇太子妃に最も信頼されていたモーギー中佐に特命が下ったのは、あの日の数カ月前のことだった。
 ロンドンの海軍情報部でエド・ネルソン大佐に引き合わされ、そのまま彼の補佐官として行動を共にすることになった。大佐は海軍情報部きっての切れ者とうたわれ、ネルソン提督の血筋を引くことも相まって若い将校や下士官たちから敬われていた伝説的な人物だ。
 そこで初めて目にする光景は、現代科学の粋を集めた形にはなっているが、何か科学だけではおさまらないような、どこかに科学の外への抜け道が開いているような異界の雰囲気を漂わせたものだった。
 そして、まるで現代に蘇った魔法使いのような形相で指揮をとっている初老の男が、王室科学顧問にまで登りつめたアーサー卿パインローズ博士なのだ。
 場所はロンドンの西方、ウィルトシャー。
 シルバリーヒルやストーンヘンジなどの古代遺跡が点在する地方であり、ミステリーサークルと呼ばれる、突如として畑の中に作物の茎を曲げ倒して描かれた巨大な幾何学模様が現れる現象の多発地帯だった。
 何年も前から、ストーーンヘンジとシルバリーヒルを利用した古代の秘儀のメカニズムを、秘密裏に異端の日本人物理学者マサト・ミコシバに研究させていたところでもある。
 だが、地球電磁気圏における高位相相関電磁放射を集束させて脳組織の中の眠れる力を覚醒させるアイデアのままでは、古代人の秘儀と同程度の効果しか出せないことも判明した。
 いくら官憲を使うとはいえ、話題の皇太子妃を拉致できる時間は限られている。従って、できるだけ短時間にエリカの女王としての眠れる能力を覚醒させる必要があった。
 王室会議議長からの命令を受けたネルソン大佐は、ミコシバ博士とモーギー中佐を呼んで緊急の特命を伝えた。
 その日から三日間をケンブリッジ大学の図書館ですごしたミコシバと中佐は、ついに古代のピラミッドやシルバリーヒルを遥かにしのぐ効果を達成するための現代科学的なメカニズムのヒントを得た。それが、マリー・ジェイとタク・イワキによる量子脳理論の論文だった。
 すぐさまネルソン大佐に説明し、必要な施設設備規模の概略を計算してみたが、実現にはクリアーしなければならないハードルが横たわっていた。それは、少なく見積もっても数千トンもの大量の水を地下深いところに保持しなければならないことだった。
 いまから、そんな地下水槽を秘密工事で作り始めても、とうてい今回の特命には間に合いはしない。考えられることは、既にある巨大地下水槽を利用することだが、残念ながらイギリス本土にはなかった。
 海軍情報部の調査結果によれば、条件を満たす場所は世界に三カ所しか存在しなかった。
 オーストリアの首都ウィーン近郊にある欧州最大の地底湖ゼーグロッテ、日本の神岡鉱山跡に巨大水槽を作って陽子崩壊やニュートリノの観測を行っているカミオカンデ、そしてアリゾナ砂漠にある地下の大陸間弾道ミサイル発射サイロに注入するための水を蓄えた巨大地下プール。
 機密保持の観点からも、また将来にわたる安全上の点からも、アリゾナ砂漠の地下ミサイル発射施設を流用する方法がベストと判断され、英国首相とアメリカ大統領の間のホットラインを通じてすぐに計画が実施されることになった。
 だが、秘儀の実施についての最高責任者に命じられていたアーサー卿は、無名の日本人マサト・ミコシバが、やはり無名の若いフランス人生命科学者マリー・ジェイと日本人物理学者タク・イワキの提唱した水分子の電気双極子場と電磁場の巨視的量子効果による量子脳理論には否定的な立場をとった。人種的偏見からではなかったのだろうが、世界的に名のとおった己の理論の方を信じるのは、どちらかといえば自然なことではある。
 結果として、アーサー卿はウィルトシャーに残り、ネルソン大佐とミコシバ博士を中心としたチームはアリゾナへと向かった。早く完成し、安定に動作したほうの装置を使うという王室会議議長の発案だ。
 ネルソン大佐は、アメリカ戦略空軍指令官の肝煎りで、アリゾナ大学医学部で長年麻酔と意識の研究をしてきたデーブ・チャメーロフをチームに加えることにした。むろん、その見返りとしてアリゾナ大学の中に意識科学研究センターを開設するための資金援助の約束が取り付けられたのだ。
 砂漠の地下では着々と準備が進み、その様子を伝え聞いたアーサー卿は、一段と焦りの色を濃くしていった。そして、秘密工作員を密かにアリゾナへと送り込み、ミコシバ博士の装置を破壊しようと企んでいたのだ。
 そのような不穏な動きがあることを事前に察知していたネルソン大佐は、アリゾナへと出発する前にモーギー中佐を引き連れて王室カトリック顧問ドゥ・ロービエ枢機卿を訪ねていた。
 枢機卿のはからいで秘密裏に女王陛下に会うことができたネルソン大佐は、アーサー卿が暴走してしまうおそれがあることを説明し、万が一のためにアリゾナの地下以外に予備の秘密施設を作っておくことを提言した。
 また、いくら潜在意識に眠る女王陛下としての資質を覚醒させるためとはいえ、エリカ皇太子妃を王室関係者が拉致してまで強引に実験を行うことの愚かさについても切々と訴えたのだ。
 国を憂い、王室の行く末を案ずるが故の大佐の痛烈な批判を耳にしながら、まだ幼い頃に叱ってくれたネルソン提督の面影を大佐の姿に重ねていた女王は、ゆっくりとうなずきながらアーサー卿の口車に乗せられていた我が身を恥じ入っていた。
 女王陛下の新たな決断が下された。
 ドゥ・ロービエ枢機卿とケン・モーギー中佐だけを立ち会わせる形で密かに皇太子妃に会った女王は、すべてを正直に打ち明けた上で再び秘儀参入の準備をしてくれるようにと依頼したのだ。
 自分の魂の奥深くに眠る大英帝国女王としての資質を秘密の内に蘇らせるというのなら、せめてそのための秘密科学研究施設は英国本土から最も遠く、ハーバード大学留学時代からの親友である角田真喜子が内閣総理大臣を務めている日本に建設してほしいと願った皇太子妃のために、現女王は首相に命じて急きょ日本初の女性総理を国賓としてイギリスに招いた。
 その結果、海軍情報部の調査結果にあった神岡鉱山に白羽の矢が立ったのだ。
 日本の神岡鉱山跡には、巨大水槽の周りに高感度光計測器を並べて見えない素粒子ニュートリノをキャッチするための装置カミオカンデが大小二つあった。
 試験的に先に作られたカミオカンデは、本格的に大型のスーパーカミオカンデが動き始めてからは使用されることもなかったため、科学技術庁長官も経験した角田総理の鶴の一声でスーパーカミオカンデの研究グループにもわからないように閉鎖された。
 だが、実際には極秘プロジェクトとしてカミオカンデの巨大水槽の周りには様々な発光素子群が配置され、すでに設置されていた高感度光計測器とともに、変性意識を実現する巨大な魂の子宮、マザー・カミオカンデとして生まれ変わっていたのだ。


この中の登場人物の名前が面白い。だれが誰から由来か分かるだろうか?

たぶん、こんな感じですナ。
登場人物→名前のモデル:

ケン・モーギー中佐→茂木健一郎(脳学者)
皇太子妃プリンセス・エリカ→沢尻エリカ(女優)
アーサー卿パインローズ博士→ロジャー・ペンローズ(物理学者)
ドゥ・ロービエ枢機卿→???ザンブリーニ(物理学者)
エド・ネルソン大佐→エドワード・ネルソン(数学者)
マサト・ミコシバ→???
マリー・ジェイ→治部真理(脳理論学者)
日本人物理学者タク・イワキ→保江邦夫(物理学者)
デーブ・チャメーロフ→スチュワート・ハメロフ(医学者)
角田真喜子→田中真紀子(政治家)


たぶんこの作品執筆された当時は1980年代後半から90年代。特に90年代に保江博士はアメリカのハメロフ博士のアイデアを下に弟子の治部真理さんといっしょに脳理論を作りつつあった。その頃、無名同士で茂木健一郎とも共同研究していたという。

だから、1999年前後の作品だろう。

これ、ちゃんとした本として出版してくれないのかな?

スーパーカミオカンデはその後、2つもノーベル賞を取ったわけだし、保江邦夫先生の先見の明が証明されるのではなかろうか?

もし本になれば、俺は買うと思うけどナア。




e0171614_11282166.gif

[PR]

  by Kikidoblog | 2015-11-10 18:02 | 保江邦夫博士

<< 「猿の惑星」朝鮮人の「不都合な... 安倍政権爆発消滅か!?:ついに... >>

SEM SKIN - DESIGN by SEM EXE