バックミンスター・フラーの「ダイマキシオンハウス」
––バックミンスター・フラー
みなさん、こんにちは。
今日は、バックミンスター・フラーのかなり若い頃のYouTubeを見つけたので、これを紹介しておこう。以下のものである。
バックミンスター・フラーの「ダイマキシオンハウス」
これは、鳴門大橋のような吊り橋の原理と同じで、巨大な支柱からストリングで家そのものをつり上げておくという発想の住宅建築物である。後にフラーが「テンスグリティー」と名付ける概念を発達させるが、そのすべてが初期のこの「ダイマキシオンハウス」に含まれている。「工業的に自己再生産的で、火災、洪水、竜巻、地震、電気嵐などあらゆる災害に強く、贅沢にも抗し、安価で素早く建設できる」という利点を述べている。
ところで、人間の進歩あるいは成長というものを見る時、しばしば言われることだが、そして私自身にも言えることだが、「その人物が一番最初に成功したことがその人のその後のすべてを決めている」というように見えることがある。
バックミンスター・フラーの場合には、やはり彼がこの「ダイマキシオンハウス」を考案する時に考えたことや考案するまでに考えたことが「人生の種」や「人生の道しるべ」となり、その後の人生に絶大な影響を与えたのだろうと考えることが出来る。
今現在見てもフラーのこの「ダイマキシオンハウス」の革命性や革新性はずば抜けている。このことからも、ここから派生してくるさまざまな概念を後々成熟させ、さらに豊かな思考世界を構築できたのだろうと考えられる。この意味で、「ダイマキシオンハウス」はフラーの出世作であると同時に「真のブレイクスルー」であったと考えることが出来る。
この映像の最後にある
「我々は球体の宇宙に生きている。球状の岩盤が機能するのであり、立方体の砂糖のような岩盤は人間には適さない」
というフラーの言葉がこの問題のすべてを象徴している。
by Kikidoblog | 2009-04-17 18:24 | フラー