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反重力研究の最先端

みなさん、こんにちは。

今日は、久しぶりに「反重力」の話に戻ろう。このブログの最初の方(エイリアンテクノロジー:反重力の起源ついに証明される?)で以下のものを紹介した。

Alien Technology - The TR-3B, How it Work?


このYouTube番組の最初の方にさまざまな「”UFO的”空飛ぶ乗り物」の映像が出てくる。これらの「ビークル(乗り物)」は従来の科学技術(例えば、プロペラとか、ジェットエンジンとか、モーターとか)を用いたものである。これが、いわゆる「スノーバード計画」という、当時無数に目撃されるようになったUFOは「米軍の新型開発機である」と人々に信じ込まさせる隠蔽工作のために開発されたものである。ウィリアム・クーパーが以下のように書いていたものである。

『「”赤い光”の目撃はどんなものでもそれは空軍の実験であった」と説明するために、第二のプロジェクト、コードネーム「スノーバード(Snowbird)」が展開されました。報道の目の前、いくつかの機会において、スノーバード円盤(クラフト)は通常の技術を用いて製作されました。ここにおられる皆さん、私の年より上の方はみな子供の頃か青年の頃に映画館に行って「無声のニュース映画」を見て、アメリカ合衆国やカナダ陸空軍が製作した、アブロカー(訳注:Avro car、円盤型で真ん中にプロペラがあるもの)や別の奇妙な姿をした円盤航空機を見たことがおありでしょう。あれがスノーバードの一部でした。

また、「プロジェクトスノーバード」は、宇宙船あるいは「UFO」と呼ばれたものの公衆目撃談の正体を見極めることに利用されました。近年に至るまで「プロジェクトスノーバード」は、世間からの報告を徐々に衰退させる上でとても成功しました。「プロジェクトスノーバード」が行うことはそれだけということではありませんでした。最初から、集中的な、嘲笑、否定、正体暴露のキャンペーンがありました。おかげで、人々はしだいに彼らが見たことを報告しなくなりました。』(ウィリアム・クーパー講演パート5:「陰の政府」の誕生 参照)

さて、今回の話題はその時紹介したもう一つのYouTube番組の中で紹介されている「反重力研究」についてである。以下のものである。

How Anti-Gravity Work? Nuclear Powered UFO TR-3B


この中の最初の方で、そこでは、「電磁気学におけるマックスウェル方程式」と類似の形式で書くことができる「重力場の方程式」が存在すると言っている。果たしていったいこの論文はだれのものか?

私がしばらく前にインターネット上でしぶとく調べ上げたところでは、その論文の著者は以下の人々のものである。
Huei Peng and D. G. Torr, "The electric field induced by a gravitational wave in a superconductor: a principle for a new gravitational wave antenna", General Relativity and Gravitation 22, 53, (1990).
Huei Peng, "The effects of gravitational waves on a superconducting antenna and its sensitivity", General Relativity and Gravitation 22, 609 (1990).
D. G. Torr, "THE GRAVTTOELECTRODYNAMICS OF SUPERCONDUCTORS: A THEORETICAL BASIS", gravityresearchfoundation.org.
N. Li and D. G. Torr, "Effects of a gravitomagnetic field on pure superconductors", Physical Review D 43, 457 (1991).
Ning Li and D. G. Torr, "Gravitational effects on the magnetic attenuation of superconductors", Physical Review B 46, 5489 (1992).
D. G. Torr and N. Li, "Gravitoelectric-electric coupling via superconductivity", Foundations of Physics Letters 6, 371 (1993).
G. Modanese, Updating the theoretical analysis of the weak gravitational shielding experiment (1996).
C. S. Unnikrishnan, "Does a superconductor shield gravity?", Physica C 266, 133-137 (1996).
Ning Li et al., "Static test for a gravitational force coupled to type II YBCO superconductors", Physica C 281, 260-267, (1997).
M. Tajmar, C. J. De Matos, "Coupling of Electromagnetism and Gravitation in the Weak Field Approximation", J. Theoretics
C. J. de Matos and M. Tajmar, "Extended analysis of gravitomagnetic fields in rotating superconductors and superfluids", Physica C 420, 56-60 (2005).
C. J. de Matos and M. Tajmar, "Gravitomagnetic London moment and the graviton mass inside a superconductor", Physica C 432, 167-172 (2005).
Clovis Jacinto de Matos, gr-qc/0607004v1(2008).

これらは、「Gravitoelectromagnetic equation(重力電磁場方程式)」という、重力と電磁気学を統一したマックスウェル方程式の拡張版を提案して、ある実験結果を証明するというものだった。

この「ある実験」というのは、我々普通の科学者の世界で発見された現象である。それは、トロイダル状の超伝導体中のクーパー対を高速で周回させた時にその質量を測定すると、どういうわけか電子の質量の2倍という理論上の重さより非常にわずかだけ重くなる、という現象である。以下の論文である。
J. Tate etal., "Precise Determination of the Cooper-Pairs Mass", Physical Review Letters 62, 845 (1989).
J. Tate etal., "Determination of the Cooper-pairs mass in niobium", Physical Review B 42, 7885-7893 (1989).

これは、右回転のコマと左回転のコマとでは質量に差が出るという発見を行った元東北大学の早坂秀雄博士の研究に似ている。以下のものである。
Hideo Hayasaka and Sakae Takeuchi, "Anomalous Weight Reduction on a Gyroscope's Right Rotations around the Vertical Axis on the Earth", Physical Review Letters 63, 2701 (1989).
要するに「重力は対称性の破れを伴う」という可能性があるということである。早坂博士はアインシュタインの一般相対性理論の枠組みは正しいが、重力場は対称性を破ると仮定すると、左右回転で重力の作用が異なると証明した。そしてもちろん、これはS. Deser博士の「重力的エニオン」の論文ともマッチしている。
S. Deser, "Gravitational Anyons", Physical Review Letters 64, 611 (1990).

その後いろいろ調べて行くと、上の実験が出るはるか前に「電磁場と重力の統合」、ないしは、「電磁場と重力の結合」を研究した人々がいた。もちろん、一番有名なのは、「統一場理論」を作ろうと挑戦したアルバート・アインシュタイン博士であった。しかし、それよりはるかに前にその問題を考察したのは、なんとエマニュエル・カントであった。カントは哲学者として知られているが、実は当時はまだ哲学者も科学者も未分化の時代であり、カントはニュートンの理論やら今で言う数学や物理学の内容も研究していた、というよりは現在流で言えば、考察していた。あるいは探求していたというべきかもしれない。カントは「反重力は距離の逆3乗則に従う」と考えたようである。

その後、電気と磁気は「マックスウェル方程式」にまとめられるようになったが、その頃、ついでに重力に関してもマックスウェル方程式のような形式にかけるのではないか、と考える者がいた。それが「ヘビサイド演算子」の名前で歴史に名を残したヘビサイドであった。このヘビサイドは「電荷が運動すれば磁気を誘導して生み出すのなら、重さのある物体が運動すれば同じように何か”磁気のようなもの”を生み出すのではないか」と考えた。そして、「重力版マックスウェル方程式」なるものを提案したのである。これはアインシュタインが相対性理論を生み出すはるか昔の話であった。もちろん、このことはなぜか正規の物理学の教科書のどこにも載っていない。だから私もこの年までまったく知る由もなかった。この論文とは以下のものである。
Oliver Heaviside, "A Gravitational and Electromagnetic Analogy", The Electrician 31, 281-282 (1893)(これはGoogle Scholarでフリーダウンロードできる).
この論文は非常に教育的であるが正規のアカデミクスの中では全く忘れ去られてしまった。私がアインシュタインの著作から受ける印象としては、おそらくアインシュタインはこの研究を知っていたものと思われる。

それからだいぶ時間が経って、1960年代になり、運動質量が生み出すはずの”磁場のようなもの”(すなわちこれが「重力磁場(Gravitomagenetic field)」というものである)を研究するものが現れた。それが以下のものである。
Robert L. Forward, "Guidlines to Antigravity", American Journal of Physics 31, 166-170 (1963)(これはしばらく前までフリーダウンロードできたが今はできないようだ).
これは非常に良い論文である。その後もアメリカではこの種の研究を行う者が続いた。
William B. Campbell and Thomas A. Morgan, "Maxwell form of the linear theory of gravitation", American Journal of Physics 44, 356-365 (1976).
Peng Huei, "On calculation of Magnetic-Type Gravitation and Experiments", General Relativity and Gravitation 15, 725-735 (1983).
そしてこれらの研究の後、最初にあげた超伝導体の研究に結びつく。それ以後、欧米では反重力研究をまじめに行っている物理学者はかなり出てきているのである。

というわけで、だれが言ったか知らないが、日本では「反重力研究」と言えば「眉唾もの」といって、気違い科学者の烙印を押しているものがいるようだが、今や世界では普通の科学者世界でも現代の科学技術を駆使して電磁場と重力の結合の証拠を追求している科学者たちも数多く存在するのである。アインシュタインは重力の幾何学化を行っただけで、その重力の原因については何も語っていないのである。だから真実は実験からしか得られないのだ。このことは肝に銘じて欲しい。日本でもこういう「ワイルドな科学」に挑戦する者がたくさん出てきて欲しいところである。

いずれにせよ、物体を高速に運動させると、その運動とは垂直に、まるでファラデーの電磁誘導の法則のように、反重力場が誘導されるとするなら実に面白いではないか。ナチスの古典力学型UFOやライスウェイテ博士のジャイロ重力や早坂博士の右回転コマの反重力、こういったものがこれから生み出されるかもしれないのだ。あるいは宇宙人のUFOのエンジンがこういったものを利用して生み出しているのかもしれないのである。まじめに研究してみる価値はあるだろう。

ついでに以下のものも紹介しておこう。

The Secret to Anti-Gravity REVEALED!

  by Kikidoblog | 2009-08-26 11:57 | 反重力・UFO

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