チリからの大津波ソリトンがやってくる!!:大津波の到達時間は?
昨日の南米チリの巨大地震のニュースがあった。
南米チリでM8.8の地震、死者増加 ビル倒壊など被害甚大か
現地時間の同日午前3時34分(日本時間同午後3時34分)ごろ、マグニチュード(M)8.3の地震であった。
チリでM8.8の大地震 死者多数 日本に津波の可能性(10/02/27)
そこで、昔のデータを調べておこう。1960年のチリ地震の時には、津波が日本におよそ22時間後にやってきて甚大な被害を引き起こしたことが知られている。その時の津波到達データは以下のものである。
(図中のメモリは時間)
これは、物理学者が呼ぶところの、いわゆるソリトンの伝播現象である。津波は振幅が非常に大きいため、特に「KdV方程式」と呼ばれる現実の浅水波の波動方程式に従って波が伝播するのである。この波のことをソリトンと呼ぶ。が、この「ソリトンの速度は振幅に比例する」ため、大きな津波ほど速く伝播するのである。したがって、最初に来る津波の方が大きなものである可能性が高い。
したがって、到達時刻は午後3時頃だろうか。
昔の記録によれば、
「日本では地震による津波の被害が大きかった。地震発生から約22時間半後の5月24日未明に最大で6メートルの津波が三陸海岸沿岸を中心に襲来し、142名が死亡した。」
とあるので、ここ阿南もそうだが、沿岸部に住む人々は要注意である。
日本への津波の有無を調査中 チリ大地震で気象庁(10/02/27)
ちなみに、海岸には大津波が到達する可能性が高いので、近づかない方が良い。そこで、今ではインターネットのウェッブカメラを使って海岸の状況を見ることが出来る場所があるので、そういうサイトを見つけて、ずっと観察することをお勧めする。
全国のビーチライブカメラ
例えば、高知県の東洋町生見海岸には以下のものがる。
東洋町現在の波
参考文献:柘植俊一、「流体の科学(中)波動」、日刊工業社。2002年。
by Kikidoblog | 2010-02-28 09:23 | HAARP