「虎の尾」理論と「米軍産複合体経済の18年周期説」:核戦争は2022年か?
さて、今回は偶然見つけた、この日本の置かれた現実世界の政治における、非常に興味深いお話を2つ、ここにもメモしておこう。以下のものである。
まず最初は、これ。
2007年 11月 28日
奥克彦氏の不審死の理由を問わず、アメリカに隷従せよと説く岡本行夫氏(3)
これは、日本の外務省の官僚、奥克彦氏
(左が井上氏、右が奥克彦氏。早稲田退学ラグビー部OBの「副務部屋第20回 奥克彦先輩」より)
が何故死んだがを検証したブログである。これは3回の記事の3つ目で、かなり長いので内容は自分で読んでもらうとして、興味深いところだけピックアップしておこう。
以前、このサイト内で通産省の産業政策としてイラク復興支援を位置づける分析を副島隆彦が行ったことがある。イラクの復興支援では、日本政府からイラクに対して、パトカー150台の供与が行われている。このパトカー支援の構想を考えたのが、何を隠そう、奥氏であったということを岡本氏は明らかにしている。
(引用開始)
奥が2003年6月末に一時帰国してきたとき、アザデガン油田の話を彼にした。官邸の僕の部屋には、中東の大きな地図が貼ってあった。北アフリカからイランの西半分までを示す横四メートル、縦ニメートルの壁いっぱいの地図だ。100万分の1の航空用の地図を一二枚貼り合わせて作ったものだ。
奥はそこへ立っていって、アザデガン油田の東側にある川を指さした。
「ここにカルーン渓谷というところがあります。日本は、イランがここに作るダムに円借款を出したんです。そしたらアメリカが圧力をかけてきて、日本は結局止めました。また同じことをやってるんですかあ。しょうがないなあ。そりゃイラン怒りますよ」
彼が言ったのは、日本が1993年にカルーン第4ダムに386億円の借款を供与したものの、約束していた第二期工事への支援をアメリカの圧力で止めて、当時のラフサンジャニ大統領を怒らせた件だ。
アメリカは、イランが大量破壊兵器を作りテロリストを援助している山のような証拠があるからイランヘの援助は認められないと言ってきた。日本側は援助は放棄させられたが、「証拠」の方は、結局見せてもらえなかった。(注:これは後に大量兵器はなかったことが証明済み。)
11月に入って、東京に駐在するイランのアリ・マジェディ大使が何回か訪ねて来た。イランに行ってくれと言う。
「イラン政府はここまで日本に対して悪化した国民感情を修復したい、イランに行ってマスコミに語りかけてくれないだろうか。あなたは総理の補佐官だから、行けばそのこと白体が小泉首相がイランとの関係を重視しているというメッセージになる」
僕が行っても何の役に立つわけでもない。それは外務大臣や特使のような偉い人の仕事だと断ったが、大使は「問題はタイミングで、今でないといけない」と引かない。あんたなら大した責任もないんだからすぐ動けるだろう、と見透かされていた。大使は執拗だった。
イランに勤務したことのある奥と相談した。
「是非、行ってください。行って、ついでにイラクとのボーダー・コントロールの話をしてきてくださいよ」
イラクの安定化にとって重要なのはボーダー・コントロール、つまり国境警備である。過激イスラム主義者集団のアンサールイスラムの勢力は、既に大部分がイランからイラク領内に入ってしまっているとの情報もあったが、国境を通るテロリストや不法入国者の往来を防がなければならない。イラクと国境を接するクウェート、サウジ、ヨルダン、シリア、トルコ、イラン六ヶ国のうち、特にイラン、シリアとの国境警備は、CPAにとってもイラク内務省にとっても重要な関心事だった。
奥はこう考えた。イラン、シリアの国境地帯をパトロールするイラク警察に何百台かの警備車輔を提供できないか。無線機のような機材も供与できないか。更に、もう一歩進めた。
「イランとシリアにも警備車輌をやれないですかねえ。彼らにもイラクと協力して、内と外から国境線を固めてもらんですよ。イラクの安定化は進みます。イラクも国境警備のアメリカ軍もイギリス軍も喜びますよ。東京で検討してもらいたいんです」
それにしても、すっかり悪くなってしまった日本とイランとの関係をどのように修復できるのか。僕のレベルで動かせる話ではないが、奥の声に押された。もうひとり、経済産業省の石油天然ガス課の片瀬裕文課長の強い要請があった。
アザデガン交渉はまだ望みがあります。イラン側と懸命に話をしているが、イラン国内には反対勢力もいて、とにかく内容を合意するまでの間、岡本さんがテヘランに行つてイランとの政治的関係をつなぎ止めて相手を説得してくださいと。
資源エネルギー庁と協議をつめ、総理と官房長官に報告して許しを得て、11月30日に日本を発つた。テヘランに着いたのは真夜中だつた。イランとシリア行きを勧めてくれた奥は2日前に殺されていた。
岡本行夫
『砂漠の戦争』(256-258頁)
(引用終わり)
要するに「現代のコペルニクス:白人は人間ではない」で武田先生が言っていた通りのことがイラクでも起こっていたということである。つまり、「日本人は、なんとかして現地の人間が豊かになるように思慮する。ところが一方、欧米の白人は真逆。現地の人間が悲惨な状況になるように手助けする。」ということである。奥克彦参事官は、イラクの国境が日本のパトカーによって治安維持になるようにと奔走したのだったが、そうなっては困るという、今ではイルミナティーNWOと呼ばれるようになった英米の政治家たちの手で殺害されたということである。これで恐ろしくなった岡本行夫氏は英米追随派に様変わりしたというわけである。
この中に実に興味深い法則が紹介されている。それは、「アメリカ軍需産業の18年周期説」というものである。
<18年に一度の、軍需経済サイクルがないと生き延びられないアメリカ>
しかし、アメリカという国は、「崩しては壊し」を行う国である。アメリカは軍需産業なしには生きていけない国であり、ほぼ18年に一回軍需予算がピークになるという「軍需景気循環」(ミリタリー・ビジネス・サイクル) がある。チャルマーズ・ジョンソン氏の『アメリカ帝国の哀しみ』(2004年)に示された図表
を視ればそのことは一目瞭然である。ちょうとイラク戦争が発生した2003年に軍需予算のピークが来ているところに注目して欲しい。アイゼンハワーが警告し、フォレスタルが悩み自殺し、ケネディを暗殺した「軍産複合体」というものの姿がこのグラフから浮かび上がってくる。
この「18年周期説」が本当だとすると、1950年、1968年とピークが来て、最後が1986年であったことから、次は、2004年ということになる。確かに、アフガン戦争、イラク戦争が存在した。これで軍需産業が生き延びたとすれば、次は、2022年ということになる。今はそれまでの布石ということだとすれば、2012年の地球滅亡説は嘘。本当は、その10年後が大本命ということになるだろう。この意味では、当分は大きな戦争は起こらないのかもしれない。
さて、この記事の最後にこうある。
<アメリカの虎の尾を踏んだ奥外交官>
ここまでで、これをお読みの方は、奥克彦氏の殺害事件がテロリストの一過性の犯行とか、米軍の誤射であるとかそういう可能性のほかに、“日本の高級情報将校”として奥氏がアメリカから狙われていた、という可能性がある、というのが私の分析である。外交官殺人事件は、日米スパイ戦争ではないか。
私の仮説は、いわゆる「アメリカの虎の尾」理論に基づいているのである。これはジャーナリスト・田原総一朗氏が若き日に書いた論文にちなんで私が勝手に考案した名前である。言うまでもなくロッキード事件による田中角栄失脚に、ヘンリー・キッシンジャーと立花隆、堀田力らが絡んでいた一連の謀略工作を指す。
中曽根康弘元首相は、著書『天地有情』のなかで、概要「田中君はヨーロッパやソ連で石油取得外交をやった。それがアメリカの琴線に触れたのではないかと思います。世界を支配している石油メジャーの力は絶大ですからね。のちにキッシンジャーは『ロッキード事件は間違いだった』と密かに私に言いました」と打ちあけている。その他の箇所でも、キッシンジャー元国務長官は、ロッキード事件は自分の演出による謀略であったことを認めている。
それでもなお、立花隆は、2000年ころに発表した『田中真紀子研究』(文芸春秋社)の中で、まだ「角栄失脚謀略説はありえない」と言っている。
最近の虎の尾理論による説明ができる事件は、鈴木宗男、田中真紀子両衆院議員の「失脚」である。鈴木氏は「エクソンモービル」の、田中氏はアーミテージの虎の尾を踏んだと推定される。
「虎の尾」理論とは、簡単に言えば、“アメリカの利権を横取りしたり、邪魔したりした者はアメリカの情報機関によって失脚、暗殺させられる”という理論である。
この理論に奥克彦氏らの事件が当てはまるのか。その手がかりを残しているのは、誰あろう、奥克彦氏自身であった。
まあ、正確に言えば、偽ユダヤ人(=ユダヤシオニストNWO)の利権ということですナ。普通の清教徒アメリカの利権ではない。
これは、今では、「エコノミック・ヒットマン」
でよく知られるようになったものである(「エコノミックヒットマン:ジョン・パーキンスが語る、世界の現実!」)だから、特に驚くほどのものはない。
要するに、欧米のNWOシオニストの計画に乗るように、「金、女、名誉」で釣り、「悪いようにしないから、俺たちの言うことを聞け」とまずエコノミック・ヒットマンがやって来る。それでも言うことを聞かないものには「本当の刺客を送り込んで闇に葬る」、「ねつ造スキャンダルで犯罪者に仕立てる」というようなことを行うというやつですナ。たぶん、奥克彦氏の盟友であった岡本行夫氏はこれで狙撃されたのだろう。「注射相撲」である。
まあ、こんなふうなことを欧米の白人(俗にいう、アングロサクソン人、これはほぼイコールで偽ユダヤ人(ユダヤシオニスト、悪魔教=ルシファー信仰のユダヤ人))というものは、伝統的によくやるということである。
この「虎の尾」を踏んでしまったのが、故中川大臣であり、鳩山氏であり、小沢一郎氏であり、前原誠司大臣である。私はそう見ている。要するに、前原大臣の場合、「ODAを全面的に見直す」という虎の尾を踏んだのである。「地雷を踏んだ」というわけですナ。
by Kikidoblog | 2011-03-06 15:53 | コンスピラシー