「誘導放射能」:人体に放射能がうつるのではなく、人体が放射能になるのだ!
以下のものは、4月24日にここにメモしておこうかと思っていたが、菅直人政府が「風評被害」だの、「放射能はうつらない」だの、訳の分からないことを言ってパニックに陥っていたので、しかるべき時期まで留保していたものである。
最近になって、「誘導放射能」のことを取り上げる人:
核汚染日本の再生−放射化した日本人
核汚染日本の再生−放射化した日本人(2)
も少しずつ出て来たので、まあちょうどいい時期だろうということで、1ヶ月ほど遅れてメモしておこう。
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ところで、μSv 関東各地の放射能値の可視化を見たら解るだろうが、安全圏内の放射能は、0.01~0.1マイクロシーベルト/時間の程度である。
ちなみに、昨日福島原発で見つかった放射能を帯びた瓦礫から、900ミリシーベルト/時間=0・9シーベルト/時間の放射線が出ていたというニュースがあった。
高放射線量がれき発見…保安院すぐに公表せず
経済産業省原子力安全・保安院は23日、東京電力が福島第一原子力発電所3、4号機の近くで毎時900ミリ・シーベルトに達する高放射線量のがれきを発見し、撤去したと発表した。
これまでに確認されたがれきの放射線量は、最高でも毎時100~200ミリ・シーベルト程度で、今回のがれきは「3号機の水素爆発と関連している可能性がある」と説明している。
福島第一原発3号機爆発
Fukushima I Nuclear Power Plant Reactor 3 explosion
見つかったのは、縦横が各30センチ、厚さ5センチのコンクリート片。東電が20日午後に見つけ、21日に有人の重機で鋼製コンテナに回収した。コンテナから約1メートルの距離で測った線量は、毎時1・1ミリ・シーベルトに落ちていたという。
保安院は、コンクリート片の発見後すぐに東電から報告を受けていたが、公表していなかった。西山英彦審議官は、「今後は、分かったことはすぐに公表したい」と話している。
(2011年4月23日20時56分 読売新聞)
東海村の臨界事故では、作業員が瞬間的に10シーベルトを浴びたが、それから作業員は81日で死亡したのである(もう治療の施しようがなくなって終了のため)。
東海村JCO放射線・放射能被爆事故の惨劇!!
これは普通の人は見ない方がいいだろう。これは歴然たる事実である。
このように、生物や物体が放射能を帯びて自分も放射線を放出することを「誘導放射能」という。
X線並びにγ線を照射した食品に生じる誘導放射能
数MeVの電子線を食品に照射すると食品中に誘導放射能が発生するので,IAEAは食品照射のGMPを提案し,規制をするように促した. 前報1)でその論拠となった論文を現代の知識を基に精査した. X線による放射化を中心に調べたので報告する.
誘導放射能の評価
どうやら政府はこれを意識的に隠している。 この罪は被災者や被害者に対しても、被災者を治療する医療関係者や被災者を受け入れる地方自治体などの救済側に対してもひどい犯罪行為である。
我々が、夏に日焼けすると、紫外線や赤外線を受けて体中が火照る。その晩はずっと日焼けした状態が続き、身体が熱い。つまり、身体が浴びた放射線で励起したエネルギーを周りに放出しているのである。この場合は、放出しているものは赤外線である。
これと同じようなことが、我々が放射線を浴びた場合にも起こるのである。これが自然法則である。我々が原子・分子で出来ている以上、この現象は避けられないのである。だから、私や多くの普通の科学者たちは「早く逃げろ」、「できるだけ、離れろ」と言っているわけである。まずは遠くへ離れて、時期を待つ。自力で離れられない人たちには自衛隊や専門家によって、ロボットや無人者などを遠隔操作して救助せよとかなり早くから言っているのである。
これは、「放射能が感染する」とか、「放射能がうつる」とか、いうのではない。自らが「放射性物質になる」ということである。つまり、我々の身体を作っている原子の原子核に放射線が当たり、核分裂して他の放射性物質に変化してしまうのである。もちろん、非常に弱い放射線であれば、その誘導放射能も弱いから問題ないが、強烈なものを浴びれば、それもまた強烈になる。だから、被爆は怖いのである。
いわば、スパイダーマンのサンドマン
や、被爆した恐竜が巨大化して誕生したゴジラのようになるわけである。
ゴジラ誕生
怪獣ゴジラの誕生というべき映画「ゴジラ」が公開されたのは、1954年11月のことだった。
ゴジラはもともと、深海で生き延びていた約1億4000万年前の恐竜だった。それが度重なる水爆実験によって眠りからさめ、水爆エネルギーを全身に充満させた巨大怪獣となって人類に襲いかかるのであった。この怪獣は、最初に姿を現した大戸島の伝説によって「ゴジラ」と呼ばれた。
いまさらいうまでもないが、第2次世界大戦は核兵器という怪物を生み出した。戦後世界は、アメリカとソ連(いずれこの国が存在したことも忘却されるであろう)の対抗関係を基軸に動いた。いわゆる冷戦だが、そのもとで両勢力は相互に恫喝しあうかのように核兵器開発を推進した。こうした中で起こった悲劇が1954年3月の第5福竜丸被爆事件である。アメリカが太平洋のビキニ環礁で行った水爆実験により、日本のマグロ漁船第五福竜丸が被爆し、日本中に衝撃が走ったのである。日本にとってはヒロシマ・ナガサキに続く、3度目の核兵器による被害であり、これをきっかけに原水爆禁止運動が高まっていった。
さながら核爆弾を体現したかのようなゴジラは、こうした核開発と反核のうねりのなかで登場したのである。「ゴジラ」のポスターには「水爆大怪獣」と銘打たれている。
ゴジラはビキニ島の水爆の放射能で誕生したことになっているのである。
どういうわけか、菅・仙石・枝野・岡田東電政府は、この問題をひた隠ししているように見える。しかしながら、この宇宙の中の自然現象を法律の文言のように書き換えることなど出来ようはずがないのである。なぜなら自然現象とは、この自然宇宙の中に書き込まれた法則なのであり、けっして人間の作った紙の上の文書ではないのである。
物体(物質や生物)が強烈な放射線を浴びれば、その物体自らが放射性物質化する。
これは歴然たる事実である。だれも書き換えることなど出来はしない。嘘つけば、それによって、多くの人が放射能で身体が傷つき、心が傷つくのである。
表向きの理由として「国民のパニックを恐れる」とか言っているが、どうも本当のところは「自分がパニックになるのを恐れている」のではないかと思う。それが一番困るのである。あるいは、「何か別のものを恐れている」ように見える(たぶん、これが本当のところだろう)。
日本国民はパニックにはならない。これはもう証明済みである。問題は、正確に物理的事実を伝えないと、被災者や被害者や被爆者が増えるばかりだということである。これまた物理的事実である。
by Kikidoblog | 2011-05-18 23:01 | 原子炉被災