福島第一原発、雨後に必ず水蒸気放出!:ラジエーターのオーバーヒートと同じか?
今しがた福島第一原発のライブカメラ
ふくいちライブカメラ
JNN福島第一原発情報カメラ(LIVE)
2011.07.03 22:00-23:00 / ふくいちライブカメラ(long ver)
を見ると、ふたたびシュールな映像が眼に入った。またまた膨大な放射性の水蒸気をもくもくと吹き上げているようである。まさに「悪魔のエンジン」である。
簡単に比喩で言えば、空焚き状態になり、オーバーヒートしたラジエーターの口を開けた時にシューっと熱湯より熱い水蒸気が吹き上げるというのと似ているのである。自動車の場合、これを絶対にしてはならないということになっている。大やけどを負うからである。
私がこれまでずっと福島第一原発を観察して来て、確実に言えることは、3号機や4号機の核燃料は水がなくて真っ赤となり、格納容器は空焚き状態になっているのだろうというものである。空焚き状態だから、一部は徐々に溶けて穴が空き、メルトダウンやメルトスルーを起しているわけである。そして最後には原子炉のコンクリートの底の外壁にも穴が空き、地下に侵入する。
そんな状況のどこかにいるわけだが、そこに雨が降る。その度に、空焚きでオーバーヒートしたラジエーターのように、高温の水蒸気が舞い上がる。これを繰り返していることだけは間違いなさそうである。なぜなら、雨が降った後に確実に白煙を登らせるからである。
そんなわけだから、原子炉内に不必要な雨水が入り込まないようにすべきかもしれない。
それにしても変である。崩壊した原子炉を水で冷やすのが必須であるからといって、水でさんざん冷やして来たはずなのに、雨が降る度に水蒸気の噴煙を出す。ということは、冷やすために入れた水はすぐに失われてどこかに行ってしまうということである。そうでなければ、空焚き状態になることはないから、水蒸気を出すはずがないからである。ところが、雨が降った日には必ず、膨大な水蒸気の噴煙を出しているのである。やはり、空焚きでオーバーヒートしているということである。
東電は、「冷温停止」だとか、「棺水」とか、即興で作った東電製造語ばかりに才能を発揮しているおばかさんたちだが、傷だらけで底に穴が沢山開いたやかんに水を貯めることができないのと同様、崩壊した格納容器で「冷温停止」など出来ようはずがない。だれが考えたところで、物理的に不可能なのは明白である。
ところが、東電は循環冷却がうまく行ったとか、何やら本当かどうか分からないニュースばかりリークしているように見える。私が見た限り、最近大型クレーンが1号機のところに設置されたのと、3号機のところに小型クレーンが設置されたのを目撃しただけで、循環冷却のための作業など一度も見たことがない。本当にそんな作業を行っているのだろうか? もしうまく行っているのであれば、これほど頻繁に水蒸気など出すはずがない。
それゆえ、ひょっとしたら、東電は絵に描いた餅や机上の空論を勝手にほざいてやったことにしているのではないかという疑念すら持ち上がるのである。昔の日本軍の大本営のようにウソばかり報道という可能性もある。はたして本当はどうなのか? このあたりが今後の問題ということだろう。
ところで、菅直人が、「冷温停止」のめどがつくまで、などといって首相の座に居座るとすれば、冷温停止は永久にできないわけだから、日本が滅亡するまで菅直人が居座るということのようですナ。ほんとこいつは死神のヒルですナ。
冷温停止、メルトダウン…定義曖昧 「事故認識に混乱も」割れる専門家意見
おまけ:
私は京大の小出博士などとは違って、単なるお人好しではない。どちらかといえば、この世界の酸いも甘いも知り尽くしている方である。また、私は小出博士のように、原子核で食わせてもらったこともない。DNAの研究においては理研にいた3年間のみ。もちろん、この16年完全なるフリーの理論物理学者でいるから、給料も生活費も研究費もない。単に個人的挑戦心から研究を続けているのである。
今回は、たまたま、福島原発の崩壊事故は、私の挑戦心に火を付けたのである。何とかして被害と被災者を少なくしたい。それにはどうすべきか?と。だから、自分のそれまでの研究テーマはさておいて、最初の被災から2週間以内に世界中のサイトから手に入る情報を勉強に勉強をして一刻も早くどうすればいいかを考察し、それをここにメモしたというわけである。だから、他人がそれをどう取り扱おうが、どう参考にしようがしまいが私にはそんなことはまったくどうでもいいのである。
まあ、普通の人、電通の言う「B層」の人たちは、日本の科学者社会をあまり知らないだろう。だから、参考までにここにメモしておくが、日本の科学者のおそらく7、8割は首都圏(や大都市)に住んでいる。国立大学では東大がダントツである。完全なる一極集中である。東京都内とその周辺の関東圏内(つくばなど)に広げたら、日本の科学技術者の大半がそこにいることになるはずである。だから、私などの力を頼るべきではなく、自分の身の回りの大学にいる物理学者や技術者たちを頼るべきである。
おおまかに見積もっても、東大には1万人の科学者がいるはずである。ちまたで御用学者などと言われているのは、そのほんの一部である。
まあ、一般人は、「御用学者が悪い」、というようなことを言うが、それは木を見て森を見ないの例え通りである。御用学者はまだずっとましなのである。御用学者には、一応、大学の外の下界の企業と組んで何やら社会貢献を行おうという野心や功名心がある。今回は、それが裏目になっただけのことだからである。私個人の見解では、御用学者とその反対である小出博士は似たもの同士なのである。その方向性が違うだけなのである。
ところが、実はもっとずっとたちの悪いタイプの学者が日本の大学には無数にいるのである。それが、日本の普通の大学の学者である。そういう連中は、そのどちらにも組せず、自分の狭い興味だけで研究(と彼らが称するもの)を行っている。しかしながら、連中もまた御用学者並みの高給取りの学者たちなのである。物理学者にもこういう連中が大半である。
こういう連中は、東北で何人死のうが、福島で何人死のうがおかまい無し。被害を受けたわけではなくとも、自分が被害者のように思い、自分の研究が出来なくなる場合を心配する。また、御用学者に対しては、実に微妙な言い方でサポートなのか批判なのか分からないような言い回しを行う。もっともお仲間だからそうなるのかもしれないが。また、小出博士や武田博士のような、さまざまな警告を発するような学者に対しては、「過激な人」というようなちょっと斜に構えた見方をする。
しかし、自分の身が一番大事だから、何かあった場合には、すぐに海外へ逃げ出せるように、そこは抜け目なくしっかり海外とのパイプを作っておく。だから、海外の国際学会などがあれば、率先して出向いてゆく。これみな税金である。
こういう連中は、私の個人的見解からすれば、本当に困ったちゃんなのだが、彼らはまったく逆に認識するわけである。
まあ、そんな極めつけの例が最近出ていたので、一応ここにもメモしておこう。以下のものである。
吉岡直樹(仮名)のアンテナ
放射線と原子力発電所事故についてのできるだけ短くてわかりやすくて正確な解説
福島の被災者の人たちは、関東にはこういう極めて優秀な物理学者たちが居られるわけだから、積極的に彼らの力を頼ってみたらどうでしょう? 何万人も物理学者がいるわけだから、1万人寄れば文殊の知恵ということになるはずであろう。
東大エリートが作った会社が東電なのだから、やはりその不始末や後始末は東大出身の学者さんたちの責任の名において対処してもらい、もしだめなら、東大とともに、東京は消え去るのみということサ。
蛇足だが、ついでにつけ加えておけば、今のうちに連中の首根っこを捕まえておかないと、放射能がひどくなれば、すぐにどこかへとんずらするかも知れないヨ。まあ、そうではないと思いたいが。俺の妄想だがナ。
by Kikidoblog | 2011-07-03 21:14 | 原子炉被災