伝説の名シューズ「キング・ペレ」やいずこ?:復活を願う。
以下は私個人の備忘録。大半の人には無関係。だから、スルーパスを。
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(あ)さて、サッカーの世界に無関係だったり、にわかサッカーファンであったら知らないだろうが、その昔、伝説の名サッカーシューズがあった。その名は「キング・ペレ」。
あのブラジルの伝説の世紀の天才黒人サッカー選手ペレ選手
の名前を採ったものである。
私が中学生の1972、3年当時、2万4千円。この値段で日本国内では売られていた。完全カンガルー皮。6ポイント製。驚くほど軽い靴だった。だから、今にすればいくら位になるのだろうか?
当時の中学生は3千円ほどの鬼塚タイガー(後のアシックス)の日本製のサッカー靴を試合用に履いていた。そういう時代の話である。
私は小遣いを貯め、またその当時比較的我が家はリッチだった。だから、親にもお願いして、何とかしてこの靴を買って履いたのである。
いま普通の選手が1万円くらいの靴を履いているとしたら、その8〜10倍くらい。つまり、8万円〜10万円ほどの価値だったといえるだろう。
(い)ところが、この靴は軽いカンガルー皮だから、下手くそな選手がサッカーをすると、すぐにつま先が破れるので有名であった。かなり柔らかいが、それにかかわらず強い革でも有名だったから、そんなに簡単に破れるはずのものではなかった。が、しかし、当時我々は石ころの転がる土のグランドでサッカーをした。だから、下手くそに土を蹴れば、すぐにつま先が傷付き、破れたのである。
というのも、履けば、足の指がくっきりと浮かび上がるほどの薄い革だったのである。足にぴったりフィットした。しかも、西洋人型の細長い足しか入らない。幸い、私の足は細長いので、どんぴしゃりであった。いまの日本人型のバンビロのサッカー靴とはまったく違ったのである。だから、大半の普通の選手は買わなかったのである。
だから、私自身試合の時だけ使用したのである。ふだんはアディダスのシューズを使っていた。
1970年代当時の日本のサッカー少年たちは、普段の練習では、練習履きとして布製の運動靴を使っていたのである。底にポイントもなく、ごく普通のスポーツシューズである。いまで言えばトレーニングシューズというものであろう。そんなものを毎日の練習で使っていた。そして、試合になると、鬼塚タイガーの合成皮革のサッカーシューズに履き替えたのである。それもアップの時は布製、試合の前に本番用に履き替える。そんな感じだった。
(う)私はこの靴を大事に大事に使い、比較的最近まで保管していた。もうぼろぼろだったが、一応履けるには履ける。そういう状態だった。だから、30年ほどお守りとして持っていたのである。何年か前についに捨ててしまったのである。
というのも、そろそろキングペレが出てきても良さそうだと思っていたところに、本当にキングペレが再販されるようになったからである。そう勘違いして捨ててしまったのである。これである。
キング・ペレ
しかし、どうやら昔のカンガルー皮革のものとはかなり異なる感じがする。革が厚いのである。写真のものは、かなり原型に近いが、光沢や質感や柔らかさの感じが安物の香りがするのである。
そこで、ちょっと調べると、一番昔の伝説のキング・ペレに近いものは、これだった。
Pume Maradona
これも結構似ている。
PUMA KING CLASSIC TOP DI BLACK
なんと、ピューマ・キングペレの精神はピューマ・マラドーナ
に生きていた。
(え)いずれにせよ、どうやら昔のキング・ペレの写真は存在しないようである。みんな履きつぶしてしまったに違いない。あるいは、どこかの博物館の中に生きているのかもしれない。
夢よ、もう一度!
ぜひあのキング・ペレを復活してほしいものである。いまなら絶対に私は買うだろう。
(お)最後に、最近のサッカーシューズで困ったことをメモしておこう。
それは、人工芝用と本芝用の二種類ができたが、選手がそれを両方で共用することである。そこで、メーカーも共用できるようにシューズのポイントの形を変えてしまった。
すると、底のポイントがこんな形状になる。
一方、昔のものや本芝ものなど、ヨーロッパのトッププロが使っているものはこんな形状のものである。
本芝用の伝統的かつ最も適したものは、このルーニーの履いているような「丸い6ポイント」のものである。欧州のほぼ100%の選手がこういうものを履いている。
(もちろん、私が履いていたキングペレもこれである。これが膝を守ってくれるのだ。)
日本のような尖ったものは履かない。なぜなら、あまりに自分にとっても相手にとっても危険きわまりないからである。
自分に対する危険とは、怪我しやすいからである。特に、膝の靭帯を痛めやすい。なぜなら、スライディングの時に靴底が芝にひっかかってスライディングできないからである。特に人工芝でそれが起きやすい。
私の息子の友人も今季最初のゲームで膝の十字靭帯損傷で完治半年の憂き目をみた。なでしこジャパンの京川舞選手も同様である。こういう安っぽい靴は選手生命を損なう。
(いくつポイントがあるんだ?ポイントが多すぎる。)
中高生をみても、高校サッカー選手権まではなんとか頑張るが、かなりのパーセンテージで膝に持病を持つ子供が多い。これもみんな人工芝のせいである。それとそれ用のサッカーシューズのせいである。大学で膝のためにサッカーできなくなった選手たちをどれほど見てきたことか。残念でならない。
また、相手にとっては蹴られたり、ポイントで顔が怪我しやすいのである。出血まみれになりやすい。我々の頃、それほど流血事件はなかったものである。
山田、額踏まれ流血…追加点お膳立ても無念途中交代
これはここ10年ほど私が小中高生のサッカーの試合を観察してきた結果の結論である。
昔のような「丸い6ポイント」のサッカーシューズだけを公認にすべきである。あるいは、6〜12ポイントの丸いポイントものだけを公認にすべきである。そしてできれば、昔のように、ポイントを取り替えることができるものが好ましい。
ポイント固定式は高くつきすぎる。メーカーは儲け過ぎだよ。いったいガキどもから(子供の親から)いくら金を奪うつもりなのか?(懐かしいナア。)
尖ったポイントのまるで野球のスパイクみたいなものはすべて禁止にすべきである。さもなくば、選手たちの怪我が絶えない。貴重な2020年東京五輪やワールドカップのための若手の選手生命を危機に陥れるからである。また、芝生を傷つけにくくなる点でも好ましいものである。
(日本の選手がサッカーするとピッチが傷つく。)
ぜひサッカー界でそういうふうに基準を設けてほしいものである。これは私からのお願いである。
by kikidoblog | 2013-09-12 10:47 | サッカー&スポーツ