新たなる「銀河系軍団」はバイエルン・ミュンヘンだった!?:遙かなる道ですナ。。。
お口直しにサッカーの話題に戻ろう。
今朝のドイツのバイエルン・ミュンヘンと中国の広州恒大のFIFAクラブW杯の準決勝第一試合は実に面白かった。というのも、日本のJリーガーが束になってもかなわなかった、イタリア人リッピ監督率いる広州恒大が、まるで赤子のように手も足も出なかったからである。結果は3−0だったが、試合内容は9割型ワンサイドゲーム。アジアチャンピオンはボールに触ることすら難しかった。これである。
Bayern Munich Vs Guangzhou Evergrande 3-0 All Goals 17/12/2013
(今年のバロンドールはリベリで決まりだな。来年はたぶんネイマール。)
これはある意味衝撃的である。私の受けた印象は、バイエルン・ミュンヘンが「バルセロナ化した」というものである。最強の頃のバルセロナ以上にバルセロナ的なトータルサッカーであった。つまり、「フィールドで脚でバスケットボールをする」ということである。
日本サッカー協会はいつものようにへらへらしていないで、この意味を全員で分析しなければならない。
このバイエルン・ミュンヘンを指揮しているのが、
ジョゼッペ・グラウディオラ監督である。ジョゼ・モウリーニョ監督より更に若いが、今ではモウリーニョ監督以上の呼び声が高い。
このグラウディオラ監督は、かつてFCバルセロナの主将を務めた超一流選手であった。モウリーニョ監督は自身はサッカー選手としては三流だった。
この両者ともに、フラデ博士の発明したバルセロナスタイル「戦術的ピリオダイゼーション理論」に基づいて選手を指導しているのである。モウリーニョはそれに「複雑系」の思想を積み重ねた。
しかしながら、サッカーの歴史を眺めれば、このサッカー後進国となっていたスペインに近代サッカーを持ち込んだのが、「トータルサッカー」の貴公子ヨハン・クライフだったのである。空飛ぶオランダ人と呼ばれた偉大なフットボーラーのクライフがバルセロナの監督になって始めて、スペインサッカーはトータルサッカーの時代に移行したのである。
その時の1970年代の世界最高のオランダサッカーを研究して、そこから「戦術的ピリオダイゼーション理論」が生まれたのである。以後、これがFCバルセロナの育成システムを通じてスペイン全土、そしてポルトガルへと伝播した。それから、オランダやベルギーに伝播。そして、グラウディオラがドイツに渡って、ついにシベリアンタイガーの王国ドイツにも伝播したのである。
私にはそう見えた。
いったいいつになれば、日本に伝播してくるのでしょうナア。
今の日本サッカー協会のお偉方が指導を受けたものは、旧西ドイツ時代のドイツサッカー。コンチネンタルサッカーであった。これを超えたのがオランダのトータルサッカーだった。
それに「カオス理論」、「フラクタル理論」、「複雑系理論」の思想が積み重なった。それが現代のトータルフットボールなのである。
日本サッカーはまたまた確実に20年遅れになってしまったようですナ。実に残念無念である。
ちなみに、私は高校サッカー選手出身でかつ理論物理学者だ。「カオス理論」、「フラクタル理論」、「複雑系理論」には詳しいし、すでに論文をいくつも書いてきた。講義して欲しければいつでも講義してやるヨ。やっぱりサッカーは頭でするもんなんだヨ。
もし上の3つの理論に付け加えるとすれば、「スケールフリーネットワーク理論」だナ。
by kikidoblog | 2013-12-18 21:25 | サッカー&スポーツ