日米野球の文化の差:大リーグベンチvs侍ジャパンベンチ、雲泥の差ですナ!
今日は昼間、19世紀の理論物理学者のラム博士の「流体力学」全3巻をスーパーマルナカでコピーした。以下の本である。
流体力学
(中古でも1万円を超える代物。ラムのオリジナルは1879年初版。以後改訂6回、最後の1932年版の翻訳である。50年をかけて書かれた歴史的名著である。)
中古でも1万円を超えるという絶版本だからコピーするしかない。運良く阿南高専の図書室に所蔵があり、そこで借りてマルナカでコピーしたというわけだ。
ちなみに、このラムの流体力学こそ、かのマックスウェルが電磁気理論の理論モデルにしたものである。だから、今思えば、どうして大学生全員にこのラムの流体力学を勉強させなかったのか非常に理解に苦しむのである。
なぜなら、このラムの流体力学を勉強すれば、マックスウェルの電磁気学は言うに及ばず、その後の量子力学に至るまで、さらには解析力学も含めてすべて実にすばらしくうまいやり方で学べるからである。
コピーしたら、それを折って製本する、というのが私の癖である。それで、500ページもある日本語訳を全部帰りしなの場所にあるミスタードーナッツで折り曲げていたのである。
すると、若い背広組の4人連れが入ってきた。そして、私の背後の場所に陣取った。私は姿を見る位置ではないが、真後ろから声が聞こえてきた。
なにやら、
自分の出た高校で最初の野球プロだ。俺もそうだよ。というような声が聞こえた。さらに野球の話が出ていた。だから、どうやら独立リーグの徳島インディゴソックスの選手らしいということが分かった。
私はせっせとページを二つ折りしていたのだが、ついに終了した。
そこで後ろを見ると、二人の青年が色紙にサインを書いていた。
すみませんが、インディゴソックスの選手ですか?ついでにで失礼ですが、僕にもサインをもらってよろしいですか?と私が言って、持っているレポート用紙にサインを頂いたのである。
すると、一人は、今度のドラフトで独立リーグからプロ野球にスカウトされた、楽天に行く、入野貴大選手。
もう一人が中日に行く、山本雅士選手
だった。他の二人はマネージャーか球団関係者だった。この二人の活躍で今季インディゴソックスはダントツの優勝を決めたのだった。二人の記念すべきサインは私の宝物になるだろう。
さて、そこで、野球のことが出たついでに、日米野球のことをメモしておこう。それは、ベンチの使い方が日米でまったく違うというものである。以下のものである。
文化の違い? 日米野球「メジャーのベンチ」に球場関係者呆然
この写真、16日に行われた日米野球第4戦の試合終了直後、東京ドームの両軍ベンチを写したものである。
侍ジャパンの一塁側ベンチ(写真下)とは対照的に、メジャーの三塁側ベンチはご覧のようにゴミが散乱(写真上)。ペットボトルや紙コップがそこら中に捨て置かれ、地面には噛みたばこを吐き出した唾液なのか、コーヒーをまき散らしたのか、茶色い液体がこびりつく。
その上にはさらに、彼らが試合中もひっきりなしに口にするヒマワリの種の殻が無数に散らばり、足を踏み入れるのをためらうほどの状態だった。
米国の球場では見慣れた光景とはいえ、普段は軽く掃き掃除するだけで済む球場関係者は目を丸くし、“文化の違い”に呆然自失の体だった。
上がアメリカ大リーグ代表のベンチ、下が侍ジャパンのベンチ。
大リーグはこんな感じ。
(片付けると、掃除屋さんが俺たちの仕事をするなと文句いうとか。)
これが、いわゆる「ウシハク国」と「シラス国」の違いである。
我が国は、シラス国である。つまり、すべての国民が民であり、国の宝ものという思想の永〜〜い歴史を持った国である。最低でも2700年。実際には2万年以上もの歴史がある。
しかし、アメリカは建国200数十年に過ぎない。
アメリカは奴隷制の上にできた国。それゆえ、上につけば、後は下々の仕事。それまでの我慢だ、というシステムである。アメリカなどの普通の欧州系列の国々は、我が国のように、便所掃除から、給仕から、床掃除から、社長も社員も、経営者も従業員もみんなで行うという国ではない。
したがって、ゴミは全部係員の仕事だという思想である。
おどろくべきことに、これは私がこの6月のブラジルワールドカップに行く時に乗った、フランスのエールフランスの機内でも同じだった。我々日本人が乗っている場所はかなりきれいに後処理されていたのだが、外人さんが乗った座席は、まさに大リーグ状態。ゴミだらけだったのである。
特にひどかったのが、前の方のビジネスクラスの座席だった。セレブのガキの態度の悪いこと、散らかし放題、し放題だったのである。だから、降りる時に見たら、足の踏み場もなかった。
やはり、この日米の差は、日本のスポーツマンが教育の一環として小中高のクラブ活動を通じて成長するということに大きく依存しているだろう。
by Kikidoblog | 2014-11-19 21:06 | サッカー&スポーツ