高校サッカー選手権で超絶ロングシュート炸裂しまくる!:GKの捕球訓練が必要では?
箱根駅伝は栄養士付き全寮制で特別グラウンドを持つ最高の陸上環境を構築して駅伝強化に取り組んだ青学の時代だから、あまり見ても面白くない。なかなか他の大学ではそういうことはできないだろう。
さて、高校サッカー選手権は、ベスト16、ベスト8、ベスト4あたりが一番面白い。なぜなら初戦は全員がアウェーだから高校生チームではどんなに強豪チームでも現地でコンディションを揃えることが難しいからである。だからやってみるまではわからない怖さがある。また、抽選のくじ引きのあやでいきなりの優勝候補同士の戦いもある。
2回戦、3回戦と進むと、今度は勝ちパターンを覚え、それに応じて自信がついてくる。だからいい試合になりやすいが、最後の決勝になると連戦の疲れで身体がぼろぼろになるため、サッカーの質はどうしても落ちる。その結果として比較的勝負だけにこだわる単調な試合が多くなるからである。
今日これから3回戦があるが、2回戦でいくつかスーパーゴールが生まれたという。メモしておこう。
以下のものである。
(あ)
中京大中京・辻スーパーFK最長タイ50メートル弾
<高校サッカー:中京大中京3-0札幌大谷>◇2回戦◇2日◇NACK
驚異的な大会史上最長タイのゴールだ! 中京大中京(愛知)のMF辻星哉(3年)が、2回戦の札幌大谷(北海道)戦で50メートル(日刊スポーツ調べ)の直接FKを決めた。2-0の後半12分、センターサークル内から直接、放り込んだ。
スタジアムに驚嘆の声が響き渡った。後半12分。辻はセンターサークル内でファウルをもらうと、素早い再スタートで右足を振り抜いた。ボールはそのまま相手GKの頭上を越してゴール右上へと吸いこまれた。
「相手のGKが前に出てくるのは分析して分かっていた。狙っていました。練習試合で何本も決めていたんですけど、公式戦は初めて。気持ち良かった」
ロングキックは大得意だ。小学生の頃から、家の中でテニスボール大の小さな柔らかいボールを投げてもらい、落とさずに蹴る秘密の特訓を続けてきた。ボールの中心を的確にとらえて遠くへ飛ばす。「あとは、コンパクトに足を振り抜くことかな」。岡山監督も「選手権の場面で決めたのは驚き」と度胸をたたえた。
仲間へささげたゴールだった。主将のMF石川将が先月左太もも裏を肉離れし、離脱中。辻は石川将から「お前がプレーで引っ張ってくれ」とキャプテンマークを託されていた。主将の気持ちを受け取った辻は「石川が回復する時間ができるように勝つから」と返した。「自分がやらなきゃなと思っている。次もロングシュート狙っていきたい」。今日3日の前回大会王者・星稜戦でもスーパーゴールを再現する。【小杉舞】
◆高校サッカー選手権の長距離ゴール 過去に50メートルが2度記録されている。80年度大会の1回戦北陽戦で、西目農のFW小松晃(現明徳義塾監督)が1-1となったキックオフ直後に味方が出したボールをセンターサークル付近からゴール。04年度準決勝国見戦で、鹿児島実のDF西岡謙太(元J2水戸)がハーフウエーラインやや左から高々と蹴り上げたボールが風に乗ってゴールに吸い込まれた。直接FKでは45メートルが記録されており、03年度の開幕戦、仙台育英のMF石井裕一が奈良育英戦で得点。
(い)
矢板中央・坪川開始29秒45メートル弾 古沼イズム
<高校サッカー:矢板中央3-0鳴門>◇2回戦◇2日◇ニッパ球
矢板中央(栃木)のMF坪川潤之(ひろゆき=3年)が、開始29秒&45メートル弾を決めた。こぼれ球を拾って胸トラップし、相手GKが前に出ているのを見逃さず、センターサークル付近から自慢の左足を振り抜いた。蹴った瞬間「入ると思いました」と手応え十分だった。実は相手GKが前に出る癖があると知っていた。「外れても、遠くからシュートを打たれたら、GKも前に出にくくなるはず」。GKをけん制する狙いがあった。
名将からの金言もあった。かつて帝京を6度の優勝に導いた古沼貞雄氏(76)が、現在はチームのアドバイザー。前夜には「先手必勝!」と先制点の重要性を諭された。さらに坪川は月に1度の古沼氏の指導の中で「シュートはダイレクトで。少ないタッチ数で」という助言を胸に刻んでいた。この日のスーパーゴールは、そんな“古沼イズム”を継承、具現化したものだった。
開始29秒でゴール!驚異の40mゴール!【高校サッカー】矢板中央×鳴門
それにしてもそれにしてもだ。
高校野球の内野手や外野手の一直線の動きと比べて、高校サッカー選手のGKやフィールドプレーヤーの目測の悪さはひどすぎる。
いくらキックされたボールが速いと言ったって所詮サッカーボールである。野球の打球の速さからすればソフトボールよりずっと遅い。しかも50mも距離がある。野球選手なら蹴った瞬間にボールの落下地点を予測して、ボールが到着する頃には落下地点で前を向いてらくらくキャッチしているだろう。
一度サッカー選手と野球選手を同じ状況においてどういう違いになるか実験したら良いだろう。おそらく、野球選手は全部100%キャッチしているはずである。
まず、頭上を超えるボールでは、落下地点を予想したらボールを見ないで後ろ向きにダッシュ。落下地点に入ってから振り返って、ショート目のボールならそこまで再びダッシュしてキャッチ。とにかく一番最初に落下地点より後ろまで行くことが前提条件である。キャッチはその後の問題である。
このGKを見てもそうだが、後ろ向きに走るというのは論外である。これは野球では、小中学生レベルのお笑いプレーである。挙げ句の果てが「ばんざい」というプレーである。ましてやバンザイして後ろに転ぶというのは、野球では「超絶お笑いプレー」炸裂となる。いわゆる「珍プレー特集」に入るプレーとなるのだ。
サッカー選手たちよ、バックの仕方をもっと研究して訓練せよ。
この問題を訓練するための練習法としては、
(あ)野球部の外野の練習に参加する。などが良さそうだ。サッカー部の高校生なら小中学生の野球クラブの練習に参加するのがいいだろう。高校生では早すぎて対処できないだろう。
(い)サッカーボールでキックベースボールする。
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私個人は、サッカーでゴールキーパーの動き方はまだまだ改良の余地があると考えている。野球の外野手と比べてあまりに動きが鈍いのである。その場でジャンプ=セービングするのが主流だから、後ろへの動きが鈍く問題だらけなのである。イチロー選手なら楽々落下地点に入るようなボールも、ずっと前でセービングして捕球ミスをするからである。
まずは
(あ)蹴った瞬間にボールの軌道を予測して落下地点を予測。こういう野球選手の常識にすぎない動きを身につける訓練が必要だろう。
(い)すぐに半身か後ろ向きに体勢を変える。
(う)ゴールバーの下までボールを見ないでダッシュ。
(え)それから振り返って捕球体勢に入る。
高校生の全国大会でこういう無様なGKミスが起こるのだから、サッカーのレベルも年々レベル低下していると言う他はない。
チャレンジあるのみ。
いやはや、年始早々、世も末ですナ。
見てはいけないものを見てしまった感じですナ。
# by Kikidoblog | 2016-01-03 12:16 | サッカー&スポーツ